規模の経済性を高める
企業買収により事業規模を大型化することで、様々なメリットが得られます。特に生産やサービス提供にかかる単価を低下できるのは、大きな魅力の一つ。事業規模が大きくなるのでトータルコストは高まりますが、単位ごとのコストは削減され、経営的には有利な側面が考えられます。他に事業の多角化も人気の理由です。新しい稼ぎの柱を手に入れたい時に、利用されています。この場合ですと、事業ノウハウを吸収することも可能です。特に新しい分野に挑戦する時には、スタディーモデルとして買収先の企業を活用し、新事業の分析や評価を行うケースもあります。後は節税効果も見込めますが、これには少し特殊な戦略が必要でしょう。
準備が大切
企業買収を行うには準備段階で注意すべき事項が多くあります。もし、準備不足のまま企業買収を行うと、かなりのリスクを背負うことになるため、絶対に気を付けておきたい部分です。具体的には売り手側がしっかりと情報開示をしていなかったり、必要な手続きをしていなかったりするケースがあります。このため、買い手としては予想とちがう経営状況の会社を引き受けてしまう他、手続きが進んでいなくて、いざ合併や事業承継をしようとすると株主に反対される可能性があるのです。こうなると当然、企業買収は失敗に終わりかねません。綿密に相手企業を調査して、思わぬ落とし穴にはまらないに気を付けましょう。特に売手企業は高値を付けてほしいので、どうしても自社を有利に見せようとしかねません。
